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◆【時代の読み方】インチキ呼ばわりされる中国の高速鉄道 1

◆【時代の読み方】インチキ呼ばわりされる中国の高速鉄道 1

 時代の流れを時系列的に見ると、見えないものが見えてきます。NHKの放送や新聞・雑誌などを見て、お節介心から紹介しています。

■■ インチキ呼ばわりされる中国の高速鉄道 1

 近年、中国の高速鉄道がなにかと話題になっています。NHKやまぐまぐニュース、Gooニュースなどをもとに、鉄道についても造詣が深い『冷泉彰彦のプリンストン通信』を中心にまとめてみました。

 ここでは、この分野にあまり馴染みのない方を対象に、ポイントをわかりやすく紹介することを目的としています。詳細は、氏を初めとする、その分野の専門家の情報をご覧下さると幸いです。


■1 リニアモーターカー

 リニアモーターカーといいますと、2025年を目標として運転開始を計画しているJR東海のリニアモーターカーをイメージする人が多いでしょう。

 しかし、東京の地下鉄に、すでにリニアモーターカーは採用され、運行されています。都営大江戸線は、リニアモーターカー駆動なのですが、ほとんどの人がそれを知らないで利用しています。

 お役所の宣伝下手の現れなのでしょうか。

 かつて、成田・羽田間をリニアモーターカーで結ぶことを、JALが企画したことがあります。その時には、ドイツのリニアモーターカー導入を検討していました。しかし、コスト面などから企画段階で立ち消えになってしまいました。

 私達はJR東海の中央リニアのイメージが非常に強いですが、そのイメージの中に、「磁気浮上式リニアモーターカー」というのが「リニアモーターカー」だと思い込んでいるのです。

 上述の都営大江戸線は、電動のモーターを利用していません。線路の中央に磁気ベルトのように磁石が並べられていて、S極とN極のオン・オフで前進させているのです。

 磁気浮上式リニアモーターカーでなければすでに日本でも利用が開始されているのです。
 さらに驚くことに、中国では、磁気浮上式リニアモーターカーが実用化されているのです。

 ご存知でしたか?


■2 世界一の鉄道網は?

 前回、中国ではすでにリニアモーターカーが実用運転されているというお話をしました。
 私が初めてそのことを聞いたときに、マユツバか、磁気浮上式ではなく、大江戸線と同様に磁気駆動式のリニアモーターカーではないのかと疑いました。

 2010年12月の時点で、中国には世界一長い 8,358 km の高速鉄道網がありますと、中国鉄道部が公表しています。しかし、2011年1月に国際鉄道連合が発表した統計では、中国の営業中の高速鉄道は 4,175 km であるとあります。

「白髪三千丈」などといわれますように、中国の数字は、針小棒大化されていますので、発表数値を鵜呑みにはできません。しかし、日本は1964年に東海道新幹線を開業させて以来、高速鉄道の総延長距離で40年以上にわたり世界をリードしてきましたが、中国に追い抜かれていることは認めざるを得ないでしょう。

 ただし、中国の高速鉄道網というのは、高速化された在来線、高速鉄道用の新線とリニアモーターカーからなっています。そのうちの 2,197 km は世界最高の営業速度である 350 km/h に対応していると言っています。  【参考資料】 【Wikipedia】

 後述のように、失敗続きの中国高速鉄道ですが、習近平主席政権維持の一環として、目玉商品となっていることを忘れることはできません。

 2016年7月1日に中国共産党創建95年の記念式典が開催されました。習近平主席は、「中国の経済発展と国力増強を一党独裁の成果だ」と述べました。2017年秋には、党代表大会が開かれます。それまでに、習主席が軍部や党の権力を完全掌握できていないと失脚の可能性もあります。

 イギリスのEU離脱問題は、欧州が重要な輸出相手であるだけに、大きな痛手です。中国の経済成長は下降の一途を辿っているだけに、なりふり構わず成果を強調しなくてはならなかったのでしょう。

 輸出額が減少している中国にとっては、そのかさ上げとして、高速鉄道の受注がインパクトある商品なのです。そのために破格の条件を出していて、いざ着工となると実現能力が追いついていないという問題に直面するのです。


■3 車体の安全性は?

 中国の高速鉄道網といいますのは、幹線での高速列車の運営が、2007年4月の中国国鉄によるCRH型車両導入により開始されました。

 中国には、もともと高速鉄道の技術はありませんでした。

 中国鉄道部では、中国独自の高速鉄道技術であると言っていますが、世界の代表的な高速鉄道技術を寄せ集めただけのものです。

 技術が移転されて国産化が進んでいますが、中国国外の技術で製造した車両の技術トラブルは、その国外メーカーが責任を負わなければならないという横暴さが大手を振って歩いています。

 ひとつの体系化された高速鉄道技術を持っているわけではありませんし、すべてが時速350 kmで運転されているわけでもありません。

 中国高速鉄道技術の基本となっている一つは、日本の新幹線「E2系」をベースにしたものです。

 そのほかに、ドイツ・シーメンスやフランスのアルストム、カナダのボンバルディアのモデルをベースに改良したものなど、各社の技術をベースにしていますので、異なった技術ベースの高速鉄道車両で運営されているのです。

 基本設計は、各社のオリジナルのままですので、車体形状もバラバラです。

 基本設計はそのままで、モーターを強力化し、ギヤ比を変えて高速化しているだけです。駆動力を上げただけで、300キロとか、350キロでの営業運転を可能にしているのです。

 例えば、日本のE2系の場合をみますと、日本における国内仕様では営業最高速度は275キロです。中国のCRH2は時速350キロ、CRH380は380キロ運転という仕様です。(【Wikipedia】)

 各社基本設計では、車体の空気特性や強度などはキチンと計算されていますので、無理矢理350キロで走らせても、車体が浮き上がって脱線したり、部品が脱落したりする可能性は少ないでしょう。

 しかし、中国製の車両や運転管理技術はどうなのでしょうか?

【参考資料】
 冷泉彰彦のプリンストン通信
 まぐまぐニュース
 Gooニュース
 NHKサイ

 

 

 

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  1. 2016/12/02(金) 12:05:00|
  2. 【時代の読み方】