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 経営コンサルタント歴40年のキャリア。「コンサルタントのためのコンサルタント」  お節介焼きを信条とし、グローバルな視点で、経営者・管理職の立場に立ってお手伝いします。

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】  『未来年表「人口減少危機論のウソ」』 深刻な問題?

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】  『未来年表「人口減少危機論のウソ」』 深刻な問題?
 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。
 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。
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『未来年表「人口減少危機論のウソ」』

     (高橋洋一著 扶桑社新書)

 
 

 

   著者が解き明かす「人口が減少しても何も問題はない」(はじめに)

 

 私達は、「2065年には日本の総人口が8800万人まで減少する。加えて2.5人に一人が高齢者となる。」と言う数字と、それと同時に発信される「人口減少危機論」を受け入れ、悲観的な危機意識を強く持っているのではないでしょうか。

 

 しかし、紹介本の著者は、「人口が減少しても何も問題はありません」「その理由を解き明かします」と宣言し、主に統計学的・数理的・論理的な根拠を示すことにより、本質的な真実を明らかにすると同時に、人口減少時代にこそ、私達が、正しい認識を持ち、「何を為すべきか」という前向きな姿勢で、様々な事態に対処するよう求めています。

 

 私達は、紹介本に巡り合えたことを「好機」と捉え、今まで持っていた「人口減少危機論」を白紙に戻し、著者の主張に耳を傾けると同時に、真剣に人口減少時代に向き合い、「何を為すべきか」問い直してみようではありませんか。

 

 卑近な話ですが、先日、千葉市立中央図書館に行って「人口減少」をキーワードに所蔵図書を検索してみたところ、6か月以内に出版された数冊の図書はすべて貸し出し中でした。紹介本もやはり貸し出し中でした。如何に「人口減少」課題への関心が高いかがわかります。唯一、図書館の書架に在庫としてあったのは、貸出禁止の「総務省平成30年版ICT白書『人口減少時代のICTによる持続的成長』」だけでした。

 

 この「白書」は、GDPの需要面から見た構成要素を「消費」「投資」「政府支出」「輸出入」と定義した上で、「人口減少時代」に国内市場が縮小していく中で、ICTによる需要・供給両面が増加する要因を二つ挙げています。一つ目は産業・業種を超えたICT「プラットフォーム」によって、データのやり取りが容易になり、BtoB、BtoC、CtoCの関係が変化し、新たな価値や仕組みが生み出され、「市場」が広がるとしています。二つ目はICT輸出・海外展開・インバウンド需要といったグローバル需要に対応した、態勢整備、グローバル需要の取込みへの創造的対応等により、「市場」が広がるとしています。「白書」の例は一例にすぎませんが、「人口減少危機論」に手をこまねいているのではなく、大きな構造変革・仕組み変革・新たな価値の創造への道を歩むことで、「人口減少時代」を前向きに乗り越える道があることを示しています。紹介本の主張する意義もそこに有ると思われるのです。

 

 それでは、著者が語る「人口が減少しても、問題の無い根拠」を、次項で、その一部をご紹介します。

 

「人口が減少による懸念事項」について「問題ない」と解き明かします

 

【人口がGDP成長率に影響を与える割合】

 

 著者は、「GDP=みんなの平均給与×総人口」と定義し、2065年に人口が8800万人まで減少した場合の、GDPの変化率を、微・積分的な計算式で、△0.7%程度との解答を出し、「この程度は、影響はほとんどなし」と結論付けます。つまり、この程度の減少は、前述の「白書」を例に上げ、ICTの活用等による生産性の向上等でカバーしてお釣りが出ると主張するのです。

 

【人口増減率と一人当たりGDP成長率は相関が無い】

 

 著者は、世界208か国の人口増減率と一人当たりGDP成長率(2000~2017年)をマトリックス(縦軸に一人当たりGDP成長率、横軸に人口増減率)上にプロットすると、△0.22の相関係数になるとの結果を示しています。つまり世界全体でいえば、人口増加は不味(まず)いが、人口減少は不味(まず)くないとの結論を導くのです。同様の手法を先進国に限って行うと、一人当たりGDPは、人口増減率と無相関との解答・結論を導き出すのです。要は、人口減少はマクロ的に見ると、全く問題ないと結論付けるのです。

 

【インフレ率と人口増減率、通貨増減率の相関関係】

 

 インフレ率と人口増減率の関係については、世界銀行のデータを使い、世界173か国の人口増減率とインフレ率(2000~2008年)をマトリックス(縦軸にインフレ率、横軸に人口増減率)上にプロットすると、0.1程度の相関係数で、ほぼ無相関との解答を示しています。一方、世界各国の通貨増減率とインフレ率(2000~2009年)をマトリックス(縦軸にインフレ率、横軸に通貨増減率)上にプロットすると、0.7の相関係数になるとの解答を示しています(相関が強い)。つまり、「人口減少=デフレ論」は統計手法・高等数学に弱い官僚・学者の主張であり、デフレは金融政策で対処できることに、これらの官僚・学者は、目を向けるべきだと著者は主張します。

 

【人口減少で社会保障は破綻しない】

 

 著者は、この問題について「破綻しない」という数理的に説明できる根拠を持ちながら、敢えて紹介本に示さず(ページが足りない)簡単に説明しています。現役世代が高齢者一人を支える人数は、「高齢社会白書2018年版」によると(単位:人)、2000年3,9、2017年2,0、2025年1,9、2065年1,3とされていますが、著者は『年金を支えるのは人数ではなく「人口×所得」の金額こそが年金数理上大切なのだ』と主張し、『人口が減少しても「人口×所得」の金額が減少しなければ、何ら問題は生じない。その様な政策・経営をしていく事で破綻を回避できる。』と主張するのです。

 

   「人口減少」を「チャンス」と捉えよう(むすび)

 

 今こそ「人口減少」を梃子に、今まで旧態依然と流れていた日本経済には、大企業病による「エンゲージメント」の低さと、それに伴う生産性の低さ等、改める点は山ほど有るのではないでしょうか。

 

 例えば3・6K(きつい、危険、汚い、給料が安い、休暇が少ない、カッコ悪い)職場を、新3K(給料がいい、休暇がとれる、希望が持てる)職場にAI・ICT等を用い変えていく事で、女性が働ける職場すなわち労働人口を増やして行く対応・変革をしている企業が増えています。「特定技能1級」の外国人労働者を受け入れる安易な法改正により、労働集約型職場を温存させる政策は、ポピュリズム政策ではないでしょうか。むしろ、労働集約型職場は淘汰され、資本集約・知識集約型職場が主流となっていく時代ではないでしょうか。それは「人口減少」を「チャンス」と捉え改革した企業が生き残り、従来の流れを温存した企業が淘汰・買収される時代に成っていくのではないでしょうか。

 

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  1. 2019/05/28(火) 17:35:00|
  2. 経営コンサルタントの本棚

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 卑近な話ですが、先日、千葉市立中央図書館に行って「人口減少」をキーワードに所蔵図書を検索してみたところ、6か月以内に出版された数冊の図書はすべて貸し出し中でした。紹介本もやはり貸し出し中でした。如何に「人口減少」課題への関心が高いかがわかります。唯一、図書館の書架に在庫としてあったのは、貸出禁止の「総務省平成30年版ICT白書『人口減少時代のICTによる持続的成長』」だけでした。

 

 この「白書」は、GDPの需要面から見た構成要素を「消費」「投資」「政府支出」「輸出入」と定義した上で、「人口減少時代」に国内市場が縮小していく中で、ICTによる需要・供給両面が増加する要因を二つ挙げています。一つ目は産業・業種を超えたICT「プラットフォーム」によって、データのやり取りが容易になり、BtoB、BtoC、CtoCの関係が変化し、新たな価値や仕組みが生み出され、「市場」が広がるとしています。二つ目はICT輸出・海外展開・インバウンド需要といったグローバル需要に対応した、態勢整備、グローバル需要の取込みへの創造的対応等により、「市場」が広がるとしています。「白書」の例は一例にすぎませんが、「人口減少危機論」に手をこまねいているのではなく、大きな構造変革・仕組み変革・新たな価値の創造への道を歩むことで、「人口減少時代」を前向きに乗り越える道があることを示しています。紹介本の主張する意義もそこに有ると思われるのです。

 

 それでは、著者が語る「人口が減少しても、問題の無い根拠」を、次項で、その一部をご紹介します。

 

「人口が減少による懸念事項」について「問題ない」と解き明かします

【人口がGDP成長率に影響を与える割合】

 著者は、「GDP=みんなの平均給与×総人口」と定義し、2065年に人口が8800万人まで減少した場合の、GDPの変化率を、微・積分的な計算式で、△0.7%程度との解答を出し、「この程度は、影響はほとんどなし」と結論付けます。つまり、この程度の減少は、前述の「白書」を例に上げ、ICTの活用等による生産性の向上等でカバーしてお釣りが出ると主張するのです。

【人口増減率と一人当たりGDP成長率は相関が無い】

 著者は、世界208か国の人口増減率と一人当たりGDP成長率(2000~2017年)をマトリックス(縦軸に一人当たりGDP成長率、横軸に人口増減率)上にプロットすると、△0.22の相関係数になるとの結果を示しています。つまり世界全体でいえば、人口増加は不味(まず)いが、人口減少は不味(まず)くないとの結論を導くのです。同様の手法を先進国に限って行うと、一人当たりGDPは、人口増減率と無相関との解答・結論を導き出すのです。要は、人口減少はマクロ的に見ると、全く問題ないと結論付けるのです。

【インフレ率と人口増減率、通貨増減率の相関関係】

 インフレ率と人口増減率の関係については、世界銀行のデータを使い、世界173か国の人口増減率とインフレ率(2000~2008年)をマトリックス(縦軸にインフレ率、横軸に人口増減率)上にプロットすると、0.1程度の相関係数で、ほぼ無相関との解答を示しています。一方、世界各国の通貨増減率とインフレ率(2000~2009年)をマトリックス(縦軸にインフレ率、横軸に通貨増減率)上にプロットすると、0.7の相関係数になるとの解答を示しています(相関が強い)。つまり、「人口減少=デフレ論」は統計手法・高等数学に弱い官僚・学者の主張であり、デフレは金融政策で対処できることに、これらの官僚・学者は、目を向けるべきだと著者は主張します。

【人口減少で社会保障は破綻しない】

 

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  1. 2019/05/28(火) 12:05:00|
  2. 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】 「終わった人」 定年を迎えたメインバンク出身の男性を描いた内館牧子著の話題作

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】 「終わった人」 定年を迎えたメインバンク出身の男性を描いた内館牧子著の話題作

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 『「終わった人」〔内館牧子著 講談社〕』

 内館牧子(うちだて まきこ、1948年9月10日 - )女史は、脚本家として、いろいろなドラマで活躍していますが、作家としての道も歩まれています。

 日本で最初の横綱審議委員会委員として活躍された時期もあり、東京都教育委員会委員を始め、公職としても活躍しています。

■【経営コンサルタントの本棚】 「終わった人」 内館牧子著 講談社 

 

◇ <その1>「終わった人」とは

「定年小説」というジャンルが、小説にあるそうです。これまでの代表作として城山三郎氏の「毎日が日曜日」を私は挙げることができます。

 2107年に発刊された内館牧子氏の「終わった人」という小説が、映画化されるなど、大変脚光を浴びています。

 私は、このタイトルを見たときに、「社会的に存在価値のなくなった人」という捉え方から、自分も、その仲間入りしつつあるのではないかと実感するようになってきました。

 そんな気持ちを確かめるために、この本を手に取ることにしました。しかし、日常業務にかまけて、なかなか紐解くことができなかったのです。

 ところが、読み始めたら、脚本家として培ってこられた、わかりやすく、読みやすい文章ということもありますが、ストーリーに引き込まれてしまいました。仕事の合間を見ての読書から脱して、連休を利用して一気呵成に読んでしまいました。

 それだけ、評価の高い作品といえます。 <その2へ続く>


◇ <その2> 主人公の生い立ちと出世街道

 大手銀行の出世コースをまっしぐらに走る主人公は、東大法学部出身者です。その様な人が銀行に入れば、当然のことながら、エリートコースに乗ることになります。早い出世は、約束されたようなもので、将来は、役員間違いなしでしょう。

 主人公は、予想通り、成功して行き、いよいよ役員選考時になり、当然のことながら本人も「今回は間違いなし」と確信しています。

 本人は、もとより、周囲も、学歴からも、その実力と実績からも高く評価されていました。

 上司に呼ばれ、役員昇進が決まったことを告げられれば「なんと言おう」と思案しながら、また、どの様な部署を担当する役員なのか期待しながら、上司の個室に向かいました。

 まもなく、自分にもこの様な個室が与えられることになると、ネガティブな言葉が待っているとはみじんも思わず、ドアをノックします。

 上司から、告げられたのは、社員30名ほどのシステム関係の子会社の専務取締役としての出向でした。

 左遷であることは明白ですが、周囲は「栄転」と言って送り出してくれました。パーティー会場から送り出されるとき、慣例として黒塗りの車での送り届けの車内の主人公の心中を適切に描いている内舘氏、経歴を見たら、本人もサラリーマン生活を送ったことがあるのです。


 出向先の子会社では、気持ちを切り替えて取り組まざるを得ません。経営改革努力は、実を結び、結果として出てきました。本社への配転も視野に入ってきました。

 しかし、会社の性格上、本社等からの受注産業的業務で成り立つ企業です。売上は安定していますが、大きな変革は期待できません。かといって、銀行という信用を重んじる企業ですので、無関係の会社からの受注は許されません。成長に限界があるのです。

 早く本社に戻りたいが為に、それでも体質改善の努力をしますが、なんと、出向から、その子会社への転籍という通知が来たのです。本社へ戻る道は絶たれたといっても良い状況になりました。


 大企業には、派閥争いという出世に大きく影響する潮流があります。主人公は、超一流の大学、しかも銀行での出世コースのための法学部を優秀な成績で卒業したのです。

 しかし、自分の配属部署にいることで、成り行きで所属することになった派閥が、主流から外れてしまい、トップで入社したにもかかわらず、同期の、しかもどちらかというと、それほどでもない男に、自分の進むべき道を盗られてしまったのです。

 その気持ちがいかばかりであるかは、われわれ凡人には解らないかも知れませんが、想像はつきます。出世競争というのは、厳しいものですけど、運・不運が伴うということは、なんとなく公平性に欠けているように思えます。 <その3へ続く>

 

◇ <その3> 定年退職者の心理

 前回、内館牧子女史の「終わった人」という書籍のイントロの部分として、主人公の学生時代からの生い立ちと、就職から出稿までの経緯についてお話しました。今回は、その後の主人公について、お話します。


 本社へ戻る道が絶たれた主人公は、定年延長という道を選ばず、会社が定めた62才で定年退職する道を選びました。送別パーティが終わり、型どおりの花束贈呈が済むと、一人寂しく家路につきます。

 翌朝からは、自分だけの時間を謳歌できるようになります。

 数日の謳歌が済むと、なんとなく居心地の悪さを感ずるのでしょう。これは、大半の定年退職者が感じることではないでしょうか。

 肩書きのない生活は、サラリーマン生活に浸りきってきた主人公には、馴染めずにいます。

 健康的な老後を過ごすためにスポーツジムに通うのですが、明るい、健康的なところを想定していたにもかかわらず、予想とは異なり、高齢者の吹きだまりのような思いを主人公はします。

「あの人達のようには、なるまい」と思う主人公の気持ちがわかるような気がします。でも、あの人達と同じように、主人公も、誰が見ても年寄りなのです。しかし、同じようになるまいともがきます。

 ひとり、年齢の若い男性がいて、年寄り達に囲まれて、ランチを一緒にしています。それを別に羨む気持ちはありませんが、主人公も誘われるものの、乗り気にはなりません。

 居場所のなさを感ずるのが、定年退職者の性でしょうか。 <その4へ続く>


◇ <その4> 第二の人生が始まる

 定年退職すると時間が自由に持てます。ところが、しばらくすると、それに疑問を持つようになります。主人公は、スポーツジムに通うのですが、予想と異なり、スポーツジムは高齢者のたまり場なのです。

 そのような中で、主人公は、大学院に行こうと決めたのですが、入学試験として論文があります。そのテーマをなににするのか迷いながらも、関心のあるテーマが、自分の専門外であることから、論文に仕上げられる基礎知識を習得するためにカルチャースクールの門をたたきます。

 受付の担当者と話をしているうちに、自分の故郷の有名人、石川啄木をテーマにすることに考えを変更しました。受付担当の女性が親切で、親しくするうちに、すんなりとそうなったわけではありませんが、食事に誘う仲となりました。

 しかし、東大出の秀才でも、不倫とはいえないが、女性との交際と大学院受験とは両立為ません。論文をまとめるということは簡単ではなく、やがて、それに集中するようになります。


 その様な折、スポーツジムに通っていたときの40歳代の男性と、道でばったりと会います。

 ジムに通っているときには、高級車を乗り回す、その男性にはあまり関心を持ちませんでした。ところが、彼が、ICT関連の会社の社長であることが判明、それだけではなく、主人公を顧問として迎入れたいというのです。

 その理由は、主人公の学歴、銀行定年退職(実際は、子会社)という経歴に関心が高いのです。ICT企業というのは、若い社員が多く、顧客からの信頼をなかなか勝ち取れませんし、金融機関からはなかなか資金貸し付けなどを得られません。主人公の経歴は、その様な企業にとっては魅力的なのです。

 サラリーマン生活の長い主人公には、その”性(さが)”が、頭を持ち上げ、顧問を引き受けることになりました。

 幸い、主人公の経歴がモノをいい、業績も向上し、主人公も、その会社では不可欠な存在と、社長だけではなく、社員も思うようになりました。以前いた会社と同じような規模であり、そこでの経験を活かすことができたのです。

 大学院受験は棚上げ、一方、気分的にゆとりが出てくると、カルチャースクールで出遭った女性と再び食事をするようになりますが、それ以上の進展はありません。 <その5へ続く>


◇ <その5> 若い社長の突然死

 銀行で出世競争に敗れた主人公が、その子会社で定年を迎え、悠悠自適の生活を始めましたが、それに満足できません。通っていたスポーツジムの会員である、40歳代の男性の誘いで、ICT企業の顧問を務めるようになりました。

 主人公は、定年退職でくすぶっているような人ではなく、”働くこと”に生きがいを感じる人ですので、ICT企業における新しい日々を謳歌できるようになりました。

 しかし、よいことは、いつまでも続くとは限りません。若い社長が突然他界し、明るい空気が一変してしまいます。

 主人公は、後任の社長候補を心に決め、取締役会に臨みます。その場で、その案を提示しますが、意に反して、四人の取締役は、主人公を社長に迎入れたいと、固い決意を示します。

 主人公は、一旦は断りますが、結局、引き受けることになりました。

 経営者が代わると、金融機関や取引先が心配するので、挨拶回りをします。幸いなことに、主人公の経歴がモノをいい、大半が従来のマーケティング間継続できることになりました。

 新たに打つ手が当たり、好調に推移します。

 国内事業だけではなく、海外展開も視野に入り、幸いなことに東南アジアの某国の顧客との商談がまとまりました。相手企業は、国の高官が関与する企業で、その契約を進めることにしました。

 3億5000万円の商談ですので、会社は一気に活気を呈するようになりました。

 かつて通っていたカルチャースクールで知り合った女性との会食も再開できました。

 妻は、かねてから計画していた、自分の美容室を持つための準備を着々と進めています。 <その6へ続く>

 

◇ <その6> 恋人の裏切り

 よいことはいつまでも続くわけではないということを知る主人公に、新たな試練が襲ってきます。

 政府高官をしている、海外取引先の企業のオーナーが失脚してしまいます。そのため、いろいろと手を尽くしたものの、3億5000万円は、回収不能となってしまいました。

 金策に走る毎日。元勤務していた銀行も冷たいもので、ましてや他行も掌を返すがごとく、融資をしてくれません。

 当然のごとき成り行きで、倒産。社長として9000万円の負債を負担することになりました。

 そのタイミングで、自分の美容室の開店が行われました。

 妻は、態度を一変。夫婦仲は険悪となり、主人公は主夫となってなんとか結婚生活は続きます。しかし、まともなコミュニケーションもない日々です。

 カルチャースクールの女性と会食の機会を作り、抜き差しならない関係になるように画策します。ところが、ことの成り行きで、実現できませんでした。

 その背景には、主人公が腰を抜かすようなことが進んでいたのです。

 主人公の従弟の家で会食することになり、難とその席に偶然、主人公がいるのを知らずに、その女性が訪れてきたのです。その女性と従弟とことの関係を知った主人公の気持ちはいかばかりでありましょう。 <その7へ続く>

 

◇ <その7>「 終わった人」の人生の行く末


 悶々とする主人公のところに、故郷の高校で同窓会が開催されることになり、岩手に帰郷しました。級友と再会、自営業や、中にはNPO法人を立ち上げて、地方創生を行っているものもいます。

 母親にも会え、主人公は、何か新しい生き方もあるのではないかと気がつきます。

 主人公は、岩手に帰りたいという気持ちが強くなるのですが妻に対する贖罪ができなくなるということと、内心で葛藤をするのです。

 妻に話すと、意外とあっけらかんとして、岩手に帰ることに同意します。しかし、離婚はしないという条件が付きました。

 その言葉の裏には、主人公の贖罪において、ジワジワと攻める、真綿で首を絞めるような意図も感じられます。

 結局、主人公は新幹線に乗って、岩手への帰途につきます。妻から、一つ後の新幹線で追いかけるから、岩手駅で待つようにと連絡があります。

 二人で、主人公の母に会います。妻は、母親に心配かけまいと演技をしてくれます。主人公は、和らいできた妻の気持ちに安堵するところで、終わります。


 作者がいう「終わった人」と、読書前の私の「終わった人」という意味に、ニュアンスの違いを感じますが、それを上手に表現できません。

 私は、もっと狭く、たとえば主人公の銀行の中で、終わった人として周囲の冷たい目にさらされるというようなストーリー展開を想像していたのです。

 ところが、社会的に、価値のなくなった人ではありますが、まだ、社会は、主人公の価値を必要としているというのが、作者のいう「終わった人」です。

 ここに作者の大きさを感じました。

「終わった人」というのは、周囲の見方と、本人とでは、捉え方が異なることに気がつきました。自分自身が「終わった人」と気がついたときに、別のステージでの生き方を模索できる人と、それができない人が世の中に入るのではないでしょうか。

 後者の人こそ、本当に「終わった人」であって、この本の主人公のように、故郷で、新たな生き方ができるのではないかと、希望を捨てない人は、終わっているのではなく、新たな人生のスタート台に立てるひとなのです。

 私も、後者の、本当に終わった人ではなく、本書に描かれている、主人公のような道を見出したいと思います。

(ドアノブ)

  ブログで連載しました

  <その1>「終わった人」とは

  <その2> 主人公の生い立ちと出世街道

  <その3> 定年退職者の心理

  <その4> 第二の人生が始まる

  <その5> 若い社長の突然死

  <その6> 恋人の裏切り

  <その7>「終わった人」の行く末

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■■ 【経営知識】管理会計 管理会計を再び紐解いてみてはいかがですか?

 

 管理会計を学んだことのある人は多いと思います。

 ところが、理屈ばかりで、今ひとつ面白みがない「学問」であると感じた人も多いでしょう。

 ビジネスパーソンは、管理会計を学問と捉えるよりも「経営実務のための経営思想」と捉えてみてはいかがでしょうか?

 ますます、わからなくなった!?

 と、お感じの方は、ぜひ、当ブログを参考にしてみて下さい。

 

■ “真”の管理会計とは何かを初心に戻って見直してみましょう

 管理会計は、私たちに「気付きの機会」を与えてくれる魔法の力を持っています。たとえば、需要予測をして、売上計画を立案したり、営業部門の課題抽出に使ったりなど、管理会計は現場の実務にとても役立ちます。

 一方で、「管理会計は理屈っぽい」「実務とかけ離れている」などと敬遠されがちです。その背景には、管理会計関連書の多くがアカデミックな著者による執筆だからです。経営というのは、泥臭い部分が多いので、現場で苦労している経営者・管理職や担当者の求めているものとは異なるところが多いのです。

 筆者は、40余年もの長きにわたって経営コンサルタントとして現場に密着してきました。従来の管理会計がバランススコアカードとか損益分岐点分析とかという経営手法の横割り的な目次構成でしたが、本書は、そのメリットを活かし、かつ利用者が求めている縦割り的な利用法をマトリックスに組み合わせたコンセプトで書かれています。

 また、経営コンサルタント団体として最も歴史と伝統のある「日本経営士協会」による、日本を代表する会計学の権威者が培ってきたノウハウを継承して、昨今の経営現場に即する形に管理会計を焼き直しました。その結果、従来の管理会計とは「別物」といえるほど、現場に則した管理会計書になりました。

 本書は、「営業・マーケティング編」として記述されていますが、営業職だけではなく、ICTや経営企画などの現場でも役立つ管理会計のノウハウと、自分の仕事に生かす方法を解説した「きょうか書(教科書+強化書)」です。管理会計で「なにができるのか」「どのように取り組むべきなのか」を興味のある項目から調べましょう!

目次

 第1章 管理会計を正しく理解する

 第2章 需要予測で売上計画を立案

 第3章 社内データを活用した顧客戦略に管理会計を活かす

 第4章 商品戦略、地域戦略に管理会計を活かす

 第5章 市場戦略に管理会計を活かす

 第6章 温かい管理に管理会計を活かす

 第7章 温かいプロセス管理ができる営業設備

 第8章 管理会計で営業力を向上させる

 定価:1,800円(+税) A5判/ページ数 359ページ

 

■ 著者プロフィール

 アメリカで経営学、マーケティングを学び、日本の商社で事務機器、印刷機器の輸出入業務や新製品開発と市場導入などを担当。ニューヨーク駐在所長、アメリカ法人役員などを歴任後、経営コンサルタントとして独立。パソコン揺籃期から中堅・中小企業のパソコン活用の啓蒙、ICT活用による経営戦略の指導など、国内のみならずグローバルなコンサルティング活動を展開。現在、日本のコンサルタントの地位向上、若手育成に力を注ぎ、日本経営士協会会長他、各種の要職に携わってきました。

 ソフトバンク「営業管理職のためのパソコンノウハウ」、秀和システム「ロジカル・シンキングがよ~くわかる本」「クリティカル・シンキングがよ~くわかる本(秀和システム 今井信行著)」、アメリカ・マグローヒル社「アメリカにとって今が対日進出のチャンス」など、著書や論文・寄稿・講演など多数

 

■■ 管理会計入門ブログ

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  1. 2019/04/30(火) 18:05:00|
  2. 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】 『組織の未来は「エンゲージメント」で決まる』

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】 『組織の未来は「エンゲージメント」で決まる』
 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。
 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。
■  今日のおすすめ
 

『組織の未来は「エンゲージメント」で決まる』

   (新居佳英 松林博文 著 英治出版)

 
 

■         日本企業の驚くべき現実!やる気のない社員が7割!(はじめに)

 私の日本企業観は、細かい処まで行き届く、品質的には世界のトップクラスを行き、日本企業(日本人)に対する、世界の信頼感は圧倒的に高いと思っていました。その考えは今も基本的には変わっていません。しかし、ここ1,2年の間に起きた、余りにも多い、しかも優良企業の、品質検査データ改ざん事件(旭化成建材、日産、スバル、神戸製鋼所、三菱マテリアル、KYB、日立化成等)を目にして、何故という疑問が答えのないまま、頭の中に残っていました。

 しかし、紹介本を読んで、最近の日本企業の現実を理解し、一つの答えが出てきたように思いました。紹介本が紹介する日本企業の現実とは、米国ギャラップ社が2017年に世界各国の企業を対象に実施した「従業員のエンゲージメント(仕事への熱意度)調査」結果に現れている事実です。日本は、「熱意溢れる社員」は6%、「やる気のない社員」は70%、「周囲に不満を撒き散らしている無気力な社員」は24%と驚く数字が出ているのです。調査対象139か国の中で132位と最下位クラスに属しているのです。

 著者は、『日本企業も高度成長期時代は、エンゲージメントは高かった。しかし、バブルが崩壊し「失われた30年」と言われる時代は、欧米の「事業」に関する指標が取り入れられ、それを基に「事業」の再構築が図られ、「事業」の指標に目が向けられる一方で、「組織」の状態を測る指標が存在しなかった。つまり経営者が「エンゲージメント」の側面を意識してこなかった結果が調査結果として現れている』と説きます。

 この結果、労働生産性(GDP/就業者数)国際比較においても、OECD32か国中22位(GDPでは18位)と、アメリカの労働生産性の6割程度に留まっている現実となっているのです。

 ここで、誤解の生じないよう、従業員満足度とモチベーションとロイヤリティーとエンゲージメントの違いに簡単に触れておきましょう。『「エンゲージメント」は、従業員相互の対等の関係に基づき、主体的・意欲的に取り組んでいる状態を言う。これに対し、従業員満足度(ES)は組織が与えるもので、ESは必ずしも業績や生産性の向上に結び付かない。モチベーションは個々人の動機付けであり、必ずしも組織としての生産性の向上とは結び付かない。ロイヤリティーは上下関係が生み出すもので、相互の対等の関係による「エンゲージメント」とは異なる。』と著者は記します。詳細は紹介本をお読みください。

 それでは、エンゲージメントが経営上どの様な成果を上げているか、次項で実例を参考に見てみたいと思います。

                       

■         ポテンシャルは高い日本企業。エンゲージメント経営で変革できる。

【JAL再生成功の本質】

 著者は、日本企業と日本人のエンゲージメントのポテンシャルとても大きいとし、その象徴的事例として、JAL再生成功を挙げています。

 JALは2010年1月に会社更生法の適用を申請。申請直後の2010/3期の営業利益は▲1,337億円。2012年9月に再上場。再上場直前の2012/3期の営業利益は2,049億円の黒字。約2年余りの再生期間で、3,349億円の採算改善を成し遂げました。

 かかる奇跡的な再生は何故できたのでしょう。再生に当たり、世界中から航空会社を再生させたと称するコンサルタント会社が売り込みに来ました。しかし、最終的には、JALの再建に携わった企業再生支援機構(現地域経済活性化支援機構)委員長の瀬戸英雄弁護士(瀬戸氏自身も倒産企業の再建のベテラン弁護士として、JAL再建成功のもう一つのカギと評価されている)が、京セラの名誉会長稲盛和夫氏を再生会社JALの会長に招聘することに成功したからです。

 稲盛和夫氏は、経営について次のような公式を持っています。『人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力』。JAL再生に当たってもこの公式を全面的に導入しました(「アメーバ経営」の導入)。その中でも特に「考え方」が大切と稲盛氏は主張します。特に、JALで実現すべき経営的「考え方」は、従来の組織構造を革命的に変革し、全社員との家族のような関係の構築、経営者意識を持った人材の育成、独立採算意識を浸透させるためのアメーバ組織と収益状態を管理するツール(「京セラ会計」)の導入、アメーバ組織間の利害対立の解消、全社員の会社経営への参画であると主張します。

 この様な思考を背景に、「考え方」を具現化したもの(手帳)が「JALフィロソフィー」です。JALフィロソフィーは、経営理念を指針化したもので40項目に亘ります。JALフィロソフィーは、社員メンバーを集め、自ら作り上げたのです。しかも、JALフィロソフィーの基本となる経営理念は、『≪全社員の物心両面の幸福を追求し、≫≪お客様に最高のサービスを提供します。≫≪企業価値を高め、社会の進歩発展に貢献します。≫』でした。「公的支援を受けた企業」の経営理念には相応しくないと批判を浴びながら、あえて導入したのは、社員一人一人の幸福なしに、何事も進まないことを、稲盛氏はよく理解していたからでした。

 JALの再生成功を振り返ってみて、正にそれは『「エンゲージメント」経営』であると理解できるのではないでしょうか。米ギャラクシーの「従業員のエンゲージメント(仕事への熱意度)調査」で最下位クラスの日本でも、立派に出来ることの証ではないでしょうか。

【外国企業は先を走っている】

 ここ数年前から、グーグルは新しい幹部役員として「CHO(Chief Happiness Officer」という役職を置いています。又マイクロソフトでは、2014年にCEOに就任したサティア・ナダラ氏は「コンパッション(思いやり)」や「エンパシー(共感)」を重視した経営を行うと公言し、「私たちは、満たされていない、明確にされていない顧客ニーズを展開している。深い共感力、つまり他者の視点を持つ力なしには、この目的を果たし続けることはできない」と語り自らを「CHO」と称しています。両社ともニューヨーク株式市場の時価総額のトップクラスを競う企業に成長しているのです。

【日本の企業も『「エンゲージメント」経営』を導入し始めている】

 日本企業でも、大企業から中小企業に至るまで、著者の会社が売出す「WEVOX」(「エンゲージメント」の見える化のSaaS)を利用している会社が、リリース1年半で約500社に上ると著者は言います。紹介本にも幾つかの導入成功事例が紹介されていますが、これからの時代、「エンゲージメント」経営が注目されるのではと思います。

 

■         成長企業が新たな経営手法「エンゲージメント経営」を導入(むすび)

 前項で記しましたように、「エンゲージメント経営」が、世界では既述2社の他、アップルやディズニーなど多くの企業で導入されています。日本でも既述の如く多くの企業がトライをしています。

 これからの時代、「共創」「共感」「協働」「生産性の向上」「品質の向上」等、人・組織の行動を重視し持続的成長を目指す企業において、「エンゲージメント経営」が注目されて来るのではないでしょうか。

 
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  1. 2019/04/23(火) 17:35:00|
  2. 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】 『組織の未来は「エンゲージメント」で決まる』

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『組織の未来は「エンゲージメント」で決まる』

   (新居佳英 松林博文 著 英治出版)

 


■         日本企業の驚くべき現実!やる気のない社員が7割!(はじめに)

 私の日本企業観は、細かい処まで行き届く、品質的には世界のトップクラスを行き、日本企業(日本人)に対する、世界の信頼感は圧倒的に高いと思っていました。その考えは今も基本的には変わっていません。しかし、ここ1,2年の間に起きた、余りにも多い、しかも優良企業の、品質検査データ改ざん事件(旭化成建材、日産、スバル、神戸製鋼所、三菱マテリアル、KYB、日立化成等)を目にして、何故という疑問が答えのないまま、頭の中に残っていました。

 しかし、紹介本を読んで、最近の日本企業の現実を理解し、一つの答えが出てきたように思いました。紹介本が紹介する日本企業の現実とは、米国ギャラップ社が2017年に世界各国の企業を対象に実施した「従業員のエンゲージメント(仕事への熱意度)調査」結果に現れている事実です。日本は、「熱意溢れる社員」は6%、「やる気のない社員」は70%、「周囲に不満を撒き散らしている無気力な社員」は24%と驚く数字が出ているのです。調査対象139か国の中で132位と最下位クラスに属しているのです。

 著者は、『日本企業も高度成長期時代は、エンゲージメントは高かった。しかし、バブルが崩壊し「失われた30年」と言われる時代は、欧米の「事業」に関する指標が取り入れられ、それを基に「事業」の再構築が図られ、「事業」の指標に目が向けられる一方で、「組織」の状態を測る指標が存在しなかった。つまり経営者が「エンゲージメント」の側面を意識してこなかった結果が調査結果として現れている』と説きます。

 この結果、労働生産性(GDP/就業者数)国際比較においても、OECD32か国中22位(GDPでは18位)と、アメリカの労働生産性の6割程度に留まっている現実となっているのです。

 ここで、誤解の生じないよう、従業員満足度とモチベーションとロイヤリティーとエンゲージメントの違いに簡単に触れておきましょう。『「エンゲージメント」は、従業員相互の対等の関係に基づき、主体的・意欲的に取り組んでいる状態を言う。これに対し、従業員満足度(ES)は組織が与えるもので、ESは必ずしも業績や生産性の向上に結び付かない。モチベーションは個々人の動機付けであり、必ずしも組織としての生産性の向上とは結び付かない。ロイヤリティーは上下関係が生み出すもので、相互の対等の関係による「エンゲージメント」とは異なる。』と著者は記します。詳細は紹介本をお読みください。

 それでは、エンゲージメントが経営上どの様な成果を上げているか、次項で実例を参考に見てみたいと思います。

                       

■         ポテンシャルは高い日本企業。エンゲージメント経営で変革できる。

【JAL再生成功の本質】

 著者は、日本企業と日本人のエンゲージメントのポテンシャルとても大きいとし、その象徴的事例として、JAL再生成功を挙げています。

 JALは2010年1月に会社更生法の適用を申請。申請直後の2010/3期の営業利益は▲1,337億円。2012年9月に再上場。再上場直前の2012/3期の営業利益は2,049億円の黒字。約2年余りの再生期間で、3,349億円の採算改善を成し遂げました。

 かかる奇跡的な再生は何故できたのでしょう。再生に当たり、世界中から航空会社を再生させたと称するコンサルタント会社が売り込みに来ました。しかし、最終的には、JALの再建に携わった企業再生支援機構(現地域経済活性化支援機構)委員長の瀬戸英雄弁護士(瀬戸氏自身も倒産企業の再建のベテラン弁護士として、JAL再建成功のもう一つのカギと評価されている)が、京セラの名誉会長稲盛和夫氏を再生会社JALの会長に招聘することに成功したからです。

 稲盛和夫氏は、経営について次のような公式を持っています。『人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力』。JAL再生に当たってもこの公式を全面的に導入しました(「アメーバ経営」の導入)。その中でも特に「考え方」が大切と稲盛氏は主張します。特に、JALで実現すべき経営的「考え方」は、従来の組織構造を革命的に変革し、全社員との家族のような関係の構築、経営者意識を持った人材の育成、独立採算意識を浸透させるためのアメーバ組織と収益状態を管理するツール(「京セラ会計」)の導入、アメーバ組織間の利害対立の解消、全社員の会社経営への参画であると主張します。

 この様な思考を背景に、「考え方」を具現化したもの(手帳)が「JALフィロソフィー」です。JALフィロソフィーは、経営理念を指針化したもので40項目に亘ります。JALフィロソフィーは、社員メンバーを集め、自ら作り上げたのです。しかも、JALフィロソフィーの基本となる経営理念は、『≪全社員の物心両面の幸福を追求し、≫≪お客様に最高のサービスを提供します。≫≪企業価値を高め、社会の進歩発展に貢献します。≫』でした。「公的支援を受けた企業」の経営理念には相応しくないと批判を浴びながら、あえて導入したのは、社員一人一人の幸福なしに、何事も進まないことを、稲盛氏はよく理解していたからでした。

 JALの再生成功を振り返ってみて、正にそれは『「エンゲージメント」経営』であると理解できるのではないでしょうか。米ギャラクシーの「従業員のエンゲージメント(仕事への熱意度)調査」で最下位クラスの日本でも、立派に出来ることの証ではないでしょうか。

【外国企業は先を走っている】

 ここ数年前から、グーグルは新しい幹部役員として「CHO(Chief Happiness Officer」という役職を置いています。又マイクロソフトでは、2014年にCEOに就任したサティア・ナダラ氏は「コンパッション(思いやり)」や「エンパシー(共感)」を重視した経営を行うと公言し、「私たちは、満たされていない、明確にされていない顧客ニーズを展開している。深い共感力、つまり他者の視点を持つ力なしには、この目的を果たし続けることはできない」と語り自らを「CHO」と称しています。両社ともニューヨーク株式市場の時価総額のトップクラスを競う企業に成長しているのです。

【日本の企業も『「エンゲージメント」経営』を導入し始めている】

 日本企業でも、大企業から中小企業に至るまで、著者の会社が売出す「WEVOX」(「エンゲージメント」の見える化のSaaS)を利用している会社が、リリース1年半で約500社に上ると著者は言います。紹介本にも幾つかの導入成功事例が紹介されていますが、これからの時代、「エンゲージメント」経営が注目されるのではと思います。

 

■         成長企業が新たな経営手法「エンゲージメント経営」を導入(むすび)

 前項で記しましたように、「エンゲージメント経営」が、世界では既述2社の他、アップルやディズニーなど多くの企業で導入されています。日本でも既述の如く多くの企業がトライをしています。

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  1. 2019/04/23(火) 12:05:00|
  2. 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】日経大予測2019「これからの日本の論点」 見るためのポイント

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 『2019~世界と日本経済の真実「米中貿易戦争で日本は果実を得る」

   (高橋洋一著 悟空出版

    日本を取巻く世界の政治・経済情勢のメタを知ろう(はじめに)

 著者の高橋洋一氏は、自らを「数量政策学者」と称しています。著者は「2019~世界と日本経済の真実」を、数量的分析と著者の経歴で積み上げた人脈からの情報により、他の著書では得られない、メタ情報として紹介本を通して発信しています。紹介本により、私達が持っている常識的な情報が、より深い新たな発見として見出す事が出来たり、全く違った認識に変えられたり等、新たな知見を与えてくれます。

 紹介本には、アメリカ、EU・イギリス・ロシア、中国・北朝鮮・韓国、日本について貴重な知見、しかも、それは著者独自のデータに基づいた知見をベースとした「世界と日本の真実」が書かれています。紹介本を読むことで“エッ!そうなのか”と新たな気付きを見出すことができます。

 紹介本の中で語られている“真実”のいくつかを次項でご紹介しましょう。

 

■  これだけは知っておきたい「2019~世界と日本経済の真実」

【紹介本の題名「米中貿易戦争で日本は果実を得る」とは何?】

 アルゼンチンで行われたG20財務相・中央銀行総裁会議で議論するための参考資料として、2018年7月にIMFから発表された「The Global Impact of Escalating Trade」を基に、著者は、米中貿易戦争の日米経済への影響を試算しています。それは、「①鉄鋼、アルミへの関税及び2018年6月と7月に実行された対中輸入関税と中国による同額の報復関税による影響、②2018年9月に追加された対中輸入関税2,000憶ドル(10%)と中国による同規模の報復関税による影響、③自動車輸入関税:米国が全自動車輸入にかける追加関税(25%)と、各国の報復措置による影響」の3つの点に於いて1~5年後の日米両国のGDPへの影響比率を試算・算出しています。

 この試算は、米国が全ての項目において、GDPの減少の影響を受けるのに対し、日本は、③の自動車関税により、若干(最初の2年間は若干のプラス。5年後にマイナス0.1%程度のGDPの減少。)のマイナス影響があるものの、①②の項目ではGDPの若干の増加(プラス1.5%程度からプラス0.25%程度)と示しています。

 また、自動車については、日本はアメリカに174万台(約360億ドル)を輸出する一方で、アメリカ国内で377万台(アメリカからの輸出・国内販売を含め757億ドル)を生産し、150万人の雇用を生み出していると著者は指摘します。

 この様な観点から、著者は、米中貿易戦争に関しては、『日本は「高みの見物」でいい』と主張するのです。

【米中貿易戦争の根底にあるもの】

 昨年の12月のアルゼンチンで行われたG20の最中に行われた米中首脳会談では、米中貿易戦争の90日間の休戦とその間の交渉で合意した。しかし、米中貿易戦争の根底にあるものは、「資本の自由化」「公正な知的財産の保護」「公正な競争」です。

 著者は、その点について、『中国は一党独裁の社会主義国であり、自らが主張する「自由で公平な貿易、公正な国際秩序の継続」は、中国国内での「資本の自由化」「情報の自由化」引いては「司法の民主化」を求められる。しかし中国が一党独裁を続ける限りそれはできない。中国の主張(「自由で公平な貿易、公正な国際秩序の継続」)は口先だけである。米中貿易戦争の長期化は避けられない。』と言います。

 90日間の貿易戦争の休戦の期限(2019年2月)は延期され、3月月内には米中首脳会談が開催されると報道されています。一方、中国では中国全国人民代表大会が、3月5日から11日間、開かれます。この二つの政治的イベントは複雑に絡み合っています。この二つのイベントを終えた後に、米中貿易戦争の方向性が見えて来るのではないでしょうか。

 【中国に飲み込まれる韓国】

 「韓国の対中国輸出は2003年には、アメリカを上回り最大の輸出国になった。2017年には対中国輸出が1244億ドルと、韓国全体の輸出額の25%(韓国GDPの11%)を占め、更には、対中輸入額870億ドルを差し引いた対中貿易黒字は374億ドルとなっている。米中貿易戦争の影響で中国の景気が悪化すれば、韓国経済にとっては大きなダメージになる」と著者は言います。また政治的にも、『2017年5月に就任した文大統領も同年10月に訪中し「アメリカ主導のミサイル防衛システムには参加しない。日米韓の安保協力を軍事同盟に発展させない。THAADを追加配備しない」と合意した。文大統領が北朝鮮の金委員長との米朝会談に貢献したことは事実だが、その背景には常に中国と連絡を取り合っており、中国の意向を受けていることは間違いないだろう』と著者は付け加えています。

 この様な事実から、韓国も北朝鮮も中国の傘下にあると考え、今後の朝鮮半島情勢の動向には注目する必要があると思います。朝鮮半島がアメリカの傘下になるか、中国の傘下になるか、いずれにしても、もし、実現した場合には日本に大きな影響をもたらす事になります。

【その他の注目したい真実】

 紹介本には、上述以外にも注目すべき「真実」が記述されています。

  □  EUとロシアと日本の今後を読む。

  □  EPA(経済連携協定)とFTA(自由貿易協定)の違い。共産党支配の中国は、絶対にEPA(経済連携協定)を結べない。

等です。是非紹介本を手に取って読んで下さい。

 

■  「真実」追い求め、冷静に対応して行こう(むすび)

 2019年も世界と日本の経済・政治は一見波乱に富んだ年になりそうです。そのような環境の中で、「真実」は何かを真剣に追い求め、そして分析し、それに基づいた冷静な判断を行い、対応していくべき年と思います。

 その場その場の情報に惑わされずに、『世の中の「真実」を見る目』を常に養いつつ、その「真実」に対応する中で、経営のレベルの向上を図りたいですね。

 

【酒井 闊プロフィール】

 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。

 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。

  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm

  http://sakai-gm.jp/

 

【 注 】

 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。

 

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■■【経営コンサルタントのお勧め図書】日経大予測2019「これからの日本の論点」 見るためのポイント

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 『日経大予測2019「これからの日本の論点」』

   (日本経済新聞社編 日本経済新聞出版社)

    2019年の「日本の論点」に注目してみよう(はじめに)

 新しい年のスタートの時期に当たり、新年のPESTに係る本をご紹介します。

 紹介本は毎年日本経済新聞社から出版される恒例の本であり、表題の「2019『これからの日本の論点』」が出版されると、「もうそんな時期になったか」と思うと共に、新年はどんな年になるのだろうと、胸をどきどきさせながら読みます。

 2019年版は、「経済・金融のこれから」「産業・企業はこれからどうなる」「政治・国際情勢・世界経済はこれからどうなる」の3Chapter、22項目に亘って日本経済新聞の記者が書き下ろしたものです。

 日頃からPEST(政治・経済・社会情勢・技術)に関心を持ち、新聞やテレビなどから情報を取集しておられる方にとっては復習的になるかもしれませんが、改めて22のテーマについて読みますと、意外と新たなメタな情報の発見があります。

 22のテーマの中には、日頃のニュースではあまり報じられていないもの、報じられても表層的で、深く分析的に報道されていないものがあります。そのような中から「注目したい日本の論点」を、次項でご紹介します。

 

    2019年の「日本の論点」の特徴は

【2019年は国際情勢が懸念の中心に】

 紹介本は、2018年を総括して、『トランプ大統領の「やりたい放題」の政策が現実の姿となって現れたのが、2018年という1年の特徴だった』と表現しています。更に『米前大統領のオバマ政権の時から、「もはや世界の警察官ではない」と公言し、世界のリーダー役から退く構えを示してきた経緯があったが、「世界秩序の破壊者」と称されるトランプ政権の時代になり、世界のリーダー役の不在が現実となってしまった。中国もロシアも強権国家であり、リーダーの代替にはなりえない。結局トランプ政権がもたらした国際的な混乱に世界は揺さぶられ、国際秩序は当面リーダーとなる調整役が不在のまま不安定な状況が続くとみるべきであろう』、と強調しています。

 崩れた国際秩序の中で、2019年はどんな懸念があるのでしょう。紹介本は22項目の内7項目を割いて国際情勢の懸念を予測しています。それは日本の政治・経済情勢が、国際情勢の影響を受けやすい年である事を特徴づけています。

 それでは、どんな国際情勢の懸念があるのか、重要と思われる幾つかを以下で採り上げてみましょう。

【米中貿易戦争と日本】

 米中貿易戦争は、米中が世界の政治・経済・技術での覇権争いです。米国と中国の競争状況を数字で拾ってみると、特許出願数では中国は日本を抜いて2位(1位は米国)、スーパーコンピューターの計算速度では中国は米国に次いで2位、スパコンの保有台数では中国が米国を抜いて1位、AIを手掛ける企業数では僅差で中国は米国に次いで2位となっており、米国としても中国の脅威を感じざるを得ません。

 加えて、トランプ、習近平の背景には、それぞれの国の政治情勢が深く絡んできます。習近平の権力も盤石とは言えません。北京の近くの保養地で毎年8月に開催される「北載河会議」、2018年は引退した江氏、胡氏等の長老と現指導部からは李克強など4名が出席したと報じられています。その会議で、江氏と胡氏が手を組み習近平に、外交・経済政策の見直しを求める1万字を超える意見書を提出したとの噂も出ていることから、盤石に見える習政権に何か変化が起きる可能性を否定できません。

 この様な米中の深い対立があって、日本と中国の外交的改善や協力関係の推進が持ち上がって来ていますが、米中の板挟みの中での日本の判断は悩ましいものとなりそうです。

【世界に広がる「ナショナリズム」と「ポピュリズム」】

 2018年に蒔かれた、トランプの「アメリカ・ファースト」が世界に多くの「ナショナリズム」と「ポピュリズム」の国家を生みました。「ナショナリズム」とは国家主義と訳せばいいのでしょうか。「ポピュリズム」とは大衆迎合政治と訳せばいいのでしょうか。ドイツの「ドイツのための選択肢」の躍進、オーストリアの極右・自由党政権の成立、イタリアの「五つ星運動」「同盟」の連立政権の成立、チェコ、ハンガリー、メキシコなどでの政権交代等世界は大きく変わってきています。

 今までの世界秩序を維持してきた、「普遍的・公正なルール」が通用しなくなるのではと懸念されます。G7、G20、APEC等の国際秩序を作ってきた同盟組織・機構が機能を果たせなくなる事態が起こるのではないかと懸念されます。そこから生じる地政学リスクに注意を払う必要のある年になりそうです。

【目を離せない中東情勢】

 アメリカの、核合意離脱によるイランへの制裁強化は、これからどのような影響を世界に与えていくのでしょう。まさかホルムズ海峡の封鎖には至らないでしょうが。

 あれだけ結束の固かった「湾岸協力会議」が、現在はメンバーの一員であるカタールがサウジアラビアと断交しています。ジャーナリスト、ジャマル・カジョギ氏の殺害から明らかにされつつある、サウジアラビアの非民主主義・強権国家・恐怖政治体制が中東の秩序にどのような影響を生じさせるのでしょう。中東からも目を離せません。

【まだまだ沢山ある国際情勢の懸念】

 以上述べてきた以外にも多くの、国際情勢の懸念が多くあります。字数の関係もあり、上記に留めますが、ご興味をお持ちの方は、紹介本をお読みください。

 

   2019年は課題満積の年。PESTの動きから目を離すな(むすび)

 「日本の論点2019」から読み取れる特徴は、既述いたしました様に「国際情勢からくる懸念に基づくPESTの動きに注目」と言えるのではないでしょうか。

 経営に係る私達は、見通しと対応の難しい年にどう対処したらよいのでしょう。私見ですが、『スピーディーな「メタ(表に必ずしも現れない事態の原因となっている真の事実)」情報の収集、分析、仮説、検証、実行』をしていく事でしょうか。

【酒井 闊プロフィール】

 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。

 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。

  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm

  http://sakai-gm.jp/

 

【 注 】

 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。

 

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  1. 2019/02/26(火) 12:05:00|
  2. 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】『「7つの習慣」会社、家庭、個人、人生のすべて・・・成功には原則があった!

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】『「7つの習慣」会社、家庭、個人、人生のすべて・・・成功には原則があった!

 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。

 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。

■  今日のおすすめ

 『「7つの習慣」会社、家庭、個人、人生のすべて・・・成功には原則があった!』

  スティーブン・R・コヴィー著

  ジェームス・スキナー 川西茂 訳 

  キング・ベアー出版

■    名著「7つの習慣」との出会い(はじめに)

 明けましておめでとうございます。新しい年の準備はできましたか。私は、2019年を迎えるに当たり、毎年使っている片面1週間計画のリファイル(refill;バインダー式差し替え手帳)に加え、何か面白い年間手帳は無いかと思い探していると、「7つの習慣入門手帳2019」に出会いました。その手帳のPR文言に、『全世界1,500万人が選んだ「人生を変える手帳」』『全世界3,000万部のベストセラー「7つの習慣」を実践できる手帳』と記されていました。

 実は、「7つの習慣」の上記(今日のおすすめ)初版本(1996年)が新品のまま私の本棚に積読で置いてあるのです。“7つの習慣”なんて、松下幸之助の‟感謝があれば10ヶ条”を実践しているので、読まなくてもいいなと思い、積読にしてしまったのです。

 しかし、全世界で3,000万部も読まれている、日本でも200万部読まれているそんな名著を積読にしておいたのは、コンサルタントとして恥ずかしいと思い、読むことにしました。もう皆さんは読んでおられるので、ご紹介するのは如何かと思いましたが、もしかしたら私と同じように読んでない方がおられるかもしれないと思い、紹介本として採り上げることにしました。尚2013年に『完訳 「7つの習慣」 人格主義の回復』(フランクリン・コビー・ジャパン翻訳、キング・ベアー出版)が出版されています。内容的にはほとんど変わりませんが、より著者の意図に忠実に翻訳をしようとの意図で、若干の修正が加えられています。

 話は少し飛びますが、改訂版の翻訳者のフランクリン・コビー・ジャパンの社名は、アメリカの建国の父と言われているベンジャミン・フランクリン関連の出版を手掛ける「フランクリン・クエスト社」とコヴィー博士が率いる「コヴィーリーダーシップセンター」が1997年に合併し、「フランクリン・コビー社」となったことに由来します。

 それでは本論に戻り、企業経営に、組織運営に、チームマネジメント等人生のあらゆる場面に有益な原則「7つの習慣」を次項でご紹介します。

■ 知って得する「7つの習慣」

【「7つの習慣」を読み終えて深く印象に残ったこと】

 紹介本を読み終えて先ず感じたのは、マネジメントに係るノウハウやツールと言った知識・経験はそれなりに積み上げて来たという自負はありましたが、しかしそれらの土台となる「自己の確立(紹介本では“自立”)」という点に目が向いていなかったことです。「自己の確立」とは普遍的・永続的な価値を持つ原則(正義、公正、誠実、正直、人間の尊厳、忍耐、犠牲、勇気、思いやり、隣人愛等)に基づいた「ミッションステートメント(目的)」を持ち、その上で「反応的(主体的の対極にあるもの。アウトサイド・インに影響を受けて行動すること。)」ではなく「主体的(インサイド・アウトに良い影響を周囲に及ぼしていく事)」に行動できるパラダイムが身に付いていることです。

 更には、「リーダーシップとマネジメント」の意味を間違えていたことです。著者はピーター・ドラッカーの「マネジメントは物事を正しく行うことであり、リーダーシップは正しい事をすることである」を引用し、『「リーダーシップ」は何を達成したいのかという問いに答えようとするもの(目標を探求すること)であり、「マネジメント」はどうすれば目標を能率よく達成できるかという手段に集中することである』と説き、「リーダーシップ」の重要性を強調します。昨年の11月に発覚した日産のゴーン会長の不正事件も、『リーダーシップ(永続的な価値を持つ原則による「自己の確立」)』のパラダイムがどこかで崩れ、「マネジメント」もそれに伴い迷走して行ったのでしょう。「7つの習慣」の大切さを、改めて痛感する事件でした。

 この他にも紹介本を読み終え、ショックを受けた事は多くあります。しかしこの強烈なショックにより、私自身の考えを改め、或いは、新しくパラダイムを作り替えることを始める事が出来たのも、この強烈なショックのおかげと思い、紹介本「7つの習慣」との出会いを感謝しています。この様に、新たな経験を変革・実践に移していく事こそ『「第7の習慣」“刃を研ぐ(再新再生;定期的に、賢明に、バランスよく磨き、そして、向上させること)”』に該当することなのだと気付いているところです。

【自己を確立する3つの習慣「主体性を発揮する」「目的をもって始める」「重要事項を優先する】

 『第一の習慣「主体性を発揮する」』『第二の習慣「目的を持って始める」』については、上述の私の“ショック”経験談から理解していただけると思います。勿論、色々な新たな発見が他にもあると思います。詳細は紹介本を手に取ってみてください。『第三の習慣「重要事項を優先する」』にも新たな発見が多くあります。私が実践を始めた事をお話ししましょう。紹介本には、「何をするにも健康が基本である」という前提で、一日30分の運動を、「重要優先事項」に入れることを勧めています。今日は時間がないから等の理由で意外と後回しにすることが多いのではないでしょうか。『1年8,765時間の内183時間を運動に投入することで、残りの8,577時間の健康が守られるのだから「重要優先事項」入れるのが合理的だ』と説くのです。これを読んだ時から、私は、1日30分のノルディック・ウォーキング実践をしています。

【人間関係の信頼とシナジーを高める3つの習慣「WinWinを考える」「理解してから理解する」「相乗効果を発揮する」】

 ここからは「相互依存関係」の習慣に入って行きます。『第4の習慣「WinWinを考える」』『第5の習慣「理解してから理解する」』『第6の習慣「相乗効果を発揮する」』の後半3つの習慣については、第4、第5の習慣を実践することで、シナジー効果が生まれてくる事は、皆様の頭にすんなりと落ちていく事でしょう。只、ここで紹介本は、生ずるシナジーの効果性は、「自己の確立」の良否によって大きく異なってくることを指摘しています。これは紹介本の重要な部分です。

【第7の習慣は、既述の6つの習慣に磨きをかける「刃を研ぐ」】

 この部分は、上述の私の“ショック”経験談から推測していただけることですので省略します。詳細は紹介本を手に取ってみてください。

■   新たな創造的な展開を可能にする「7つの習慣」(むすび)

 紹介本を読んで痛感したのは、経営者・経営に係る私たちの多くが学んでいることの多くは、“ツール”と言われる類なのかと思ってしまうぐらい、リーダーシップとマネジメントに於いて、人の心の内面の重要性を教えられました。

 紹介本「7つの習慣」を是非読んでください。そこには新しい発見があり、それを実践に移すことで、今まで上手くいかなかったことに、新しい道が開けてきます。又、今まで実現できなかった創造的なビジネスが生まれてきます。

 紹介本「7つの習慣」との「良い出会い」を見出す事が出来るでしょう。

【酒井 闊プロフィール】

 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。

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  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm

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  1. 2019/01/22(火) 12:05:00|
  2. 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】 「ITロードマップ2018年版」情報通信技術は5年後こう変わる!

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】 「ITロードマップ2018年版」情報通信技術は5年後こう変わる!
 
 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。
 日本経営士協会の経営士コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介しています。
 
■  今日のおすすめ
   
ITロードマップ2018年版」情報通信技術は5年後こう変わる!
   (野村総合研究所 NRIセキュアテクノロジーズ著 東洋経済新聞社) 
 

 ITの動向に関心を持とう(はじめに)

 私事で恐縮ですが、最近、新聞・テレビ等を見て感じているのは、IT(情報技術)の進化に伴い、数年後には、ビジネス環境・生活環境が今より大きく変わっているのではとの思いです。過去の身近な例として、嘗ての固定電話の時代から、PHS、ガラ携帯、更にはスマートフォンへと世界的に変化していった事を挙げることができます。このような過去の変化は数え上げれば、きりが有りません。それと同じような変化がこれから起こってくるとの思いを強く持っています。

 そんな思いで、その変化を先読みし、対応していく必要が有るのではと思いの中で、紹介本に出合いました。紹介本は、2006年の初版から、毎年1冊、世界的なITの進化の状況と5年後の方向性を纏め、「ITロードマップ」として発刊しています。2019年版もあと数か月以内に発行されます(2018年版は3月22日に発行されています)。

 私はIT分野については余り得意ではありません。紹介本には専門用語が多く出てきて、読み進むには、理解できない専門用語を都度調べながらでしたので、苦労しました。しかし、そんな苦労をしながらでも、ITの進化に伴う世界的な社会の変化についての知見を持たなければ、これからの事業経営に係わっていく事は出来ない、との思いで完読しました。

紹介本を読み終えた効果もあってか、最近のITに係る新聞記事が掲載されていても

その背景を読み取ることが出来るようになりました。

 先日、「米国セールスフォースがアップルと提携」という記事が出ていました。(2018.10.4 日経朝刊。)セールスフォースは、世界で最初のエンタープライズ・チャットプラットホーム(次項で詳細を説明)「Chatter」を世に出した会社です。そこがアップルと提携する意味は、アップルの携帯端末(iOS端末)・チャット(Siri:Speech Interpretation and Recognition Interface。発話解析・認識インターフェース。)等との連携をすることで、セールスフォースのエンタープライズ・チャットプラットホーム・CRM(顧客情報管理)サービスの向上を図り、更にはセールスフォースの開発したAIアシスタンス「Salesforce Einstein」を活用した新たなサービスを提供できると考え、提携したことが理解できます。

 この様に、紹介本を読むことで、世界のIT状況が見えてきます。紹介本の内容は広く、全てをご紹介できませんが、次項で「5年後のIT関連の重要技術」をご紹介したいと思います。特に、経営に係る重要技術に重点を置いて、ご紹介します。

  5年後のIT関連の重要技術

 紹介本で解説している「5年後の重要技術」は、『「人工知能(AI)」ディープラーニングによる自然言語処理の進化』『「AIアシスタントデバイス」普及が始まる音声対話型デバイスが実現する世界』『「エンタープライズ・チャットプラットホーム」ビジネスプラットフォームとしての可能性』『「VR(Virtual Reality:仮想現実)、AR(Augmented Reality:拡張現実) 』『「量子コンピューター」未知なる発見を実現する新型計算機の登場』の5つです。

 5つの分野は何らかの形で、企業経営に関係してきますが、それぞれをご説明するには字数の関係などもあり、詳細をご紹介するのは難しいので、ご興味をお持ちの方は、本書を手に取ってお読み頂ければと思います。本項では、前項でも挙げました「エンタープライズ・チャットプラットホーム」について記述してみたいと思います。

【今後の企業経営に関係の深い「エンタープライズ・チャットプラットフォーム」】

 「エンタープライズ・チャットプラットフォーム」の一番の特徴は、Eメールからチャットサービスへの変換により、社内コミュニュケーションの刷新と業務システムの向上による生産性の向上を狙っています。これが普及期に入るのは、2021年以降とされていますので、なかなかピンと来ないかもしれませんが、内容を簡単に追ってみましょう。

 Eメールによるコミュニュケーションは、個人の端末に頼る結果、情報共有が個人任せになり、加えて、共有(Cc)メールが情報の氾濫を起こし、連絡の見落としをカバーするため、貴重な時間を会議に使うことになります。これに対し、エンタープライズ・チャットプラットフォーム(社内でのEメールは廃止)の場合は、メッセージがサーバー上に集約されるため、過去のやり取りが履歴として残るほか、検索もできます。又プロジェクトメンバー間で会話するための「場」をチャットに設ければ、途中から参加したメンバーであっても必要な情報を自ら探し出すことが可能なのです。社内のコミュニュケーションにおいては、Eメールと比較して多くのメリットを有しています。

 次に、業務システムの向上による生産性の向上について見てみたいと思います。ベンダーによって、差はありますが、数年先に実現する姿を見てみたいと思います。複数の業務システムが、チャットプラットホームをユーザーインターフェースとして統合され、画面を切り替えることなくシームレスに作業できる、多くの他社のアプリケーションと連携しアプリストアから利用できる、カスタマイズは必要であるが業務プロセスの自動化が出来る、WEB会議機能は 自動録画機能・音声のテキスト化機能・議事録作成機能・ホワイトボード機能などが付いている、等々を上げる事が出来ます。まだ本格的に実用化していない(開発・改良)段階であり、今後の本格的な実用化をフォローしていく必要が有ろうかと思います。

 本格的に実用化された場合は、まずは、大企業が対象となると思いますが、費用対効果を考えた場合、中小企業でも導入できるシステムもあると思います。この点もフォローしていかねばならない大切なポイントと思います。

 十分な説明にはなりませんでしたが、大きな変化が、この先起こってくることは、ご理解いただけたのではないかと思います。

  ITの進化の動向を知ろう(むすび)

 チャット(テキストチャット、ボイスチャット、ビデオチャット:SiriやCortanaやSkype等)を使っていますか。私はあまり使っていません。しかし、チャットプラットホームがユーザーインターフェースになって、エンタープライズ・チャットプラットフォームを作り上げていく世界、そんな時代が来るのです。

 ITによりビジネスの世界が大きく変わろうとしている今、時代に遅れないように、懸命にフォローして行かないといけませんね。

【酒井 闊プロフィール】 

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■■ 管理会計入門ブログ
 

■■ 【経営知識】管理会計 管理会計を再び紐解いてみてはいかがですか?


 
 管理会計を学んだことのある人は多いと思います。
 ところが、理屈ばかりで、今ひとつ面白みがない「学問」であると感じた人も多いでしょう。
 ビジネスパーソンは、管理会計を学問と捉えるよりも「経営実務のための経営思想」と捉えてみてはいかがでしょうか?
 ますます、わからなくなった!?
 と、お感じの方は、ぜひ、当ブログを参考にしてみて下さい。
 
■ “真”の管理会計とは何かを初心に戻って見直してみましょう

 管理会計は、私たちに「気付きの機会」を与えてくれる魔法の力を持っています。たとえば、需要予測をして、売上計画を立案したり、営業部門の課題抽出に使ったりなど、管理会計は現場の実務にとても役立ちます。
 一方で、「管理会計は理屈っぽい」「実務とかけ離れている」などと敬遠されがちです。その背景には、管理会計関連書の多くがアカデミックな著者による執筆だからです。経営というのは、泥臭い部分が多いので、現場で苦労している経営者・管理職や担当者の求めているものとは異なるところが多いのです。
 
 筆者は、40余年もの長きにわたって経営コンサルタントとして現場に密着してきました。従来の管理会計がバランススコアカードとか損益分岐点分析とかという経営手法の横割り的な目次構成でしたが、本書は、そのメリットを活かし、かつ利用者が求めている縦割り的な利用法をマトリックスに組み合わせたコンセプトで書かれています。
 
 また、経営コンサルタント団体として最も歴史と伝統のある「日本経営士協会」による、日本を代表する会計学の権威者が培ってきたノウハウを継承して、昨今の経営現場に即する形に管理会計を焼き直しました。その結果、従来の管理会計とは「別物」といえるほど、現場に則した管理会計書になりました。
 
 本書は、「営業・マーケティング編」として記述されていますが、営業職だけではなく、ICTや経営企画などの現場でも役立つ管理会計のノウハウと、自分の仕事に生かす方法を解説した「きょうか書(教科書+強化書)」です。管理会計で「なにができるのか」「どのように取り組むべきなのか」を興味のある項目から調べましょう!
 
目次
 第1章 管理会計を正しく理解する
 第2章 需要予測で売上計画を立案
 第3章 社内データを活用した顧客戦略に管理会計を活かす
 第4章 商品戦略、地域戦略に管理会計を活かす
 第5章 市場戦略に管理会計を活かす
 第6章 温かい管理に管理会計を活かす
 第7章 温かいプロセス管理ができる営業設備
 第8章 管理会計で営業力を向上させる
 

 定価:1,800円(+税) A5判/ページ数 359ページ

 
■ 著者プロフィール

 アメリカで経営学、マーケティングを学び、日本の商社で事務機器、印刷機器の輸出入業務や新製品開発と市場導入などを担当。ニューヨーク駐在所長、アメリカ法人役員などを歴任後、経営コンサルタントとして独立。パソコン揺籃期から中堅・中小企業のパソコン活用の啓蒙、ICT活用による経営戦略の指導など、国内のみならずグローバルなコンサルティング活動を展開。現在、日本のコンサルタントの地位向上、若手育成に力を注ぎ、日本経営士協会会長他、各種の要職に携わってきました。
 ソフトバンク「営業管理職のためのパソコンノウハウ」、秀和システム「ロジカル・シンキングがよ~くわかる本」「クリティカル・シンキングがよ~くわかる本(秀和システム 今井信行著)」、アメリカ・マグローヒル社「アメリカにとって今が対日進出のチャンス」など、著書や論文・寄稿・講演など多数
 
 
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  1. 2018/12/25(火) 12:05:00|
  2. 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】 「はじめての人工知能」Excelで体験しながら学ぶAI

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】 「はじめての人工知能」Excelで体験しながら学ぶAI
 
 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。
 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。
 
■  今日のおすすめ
   
「はじめての人工知能」Excelで体験しながら学ぶAI
   (浅井 登著 翔泳社)
 
 

■         AI」を体験してみたいと思った背景(はじめに)

 本題に入る前に、「AI(Artificial Intelligence)」について、簡単にその概念と歴史を考えてみたいと思います。人工知能学会や総務省の情報通信白書では、「AI」を「『知的な機械、特に、知的なコンピュータープログラムを作る科学と技術』と一般的な説明にとどめる」と説明しており、明確な定義はないとしており、ある意味では、「AI」は幅広い分野で活用されるものと言って良いと思います。

 また歴史的に見ると、「AI」の最初のブームは1950年代後半から1970年代前半にかけてでした。しかし当時のコンピューターの性能が低く、下火になってしまいました。2回目のブームは1980年代と言われています。エキスパートシステム(特定の分野に限った問題解決を図ろうとするもの)が世界中の企業で流行しました。しかし必要な情報は人間が入力する必要があり、1995年頃には下火になってしまいました。3回目のブームは、2012年6月にグーグルが発表した、深層学習(機械学習の一つ)による猫認識(深層学習によって抽出された特徴要因に猫という概念を与え、次に新しい猫の画像を、You Tubeのビデオにより、1週間与えたところ、猫の特殊要因を自動で抽出して、猫と判別した)をきっかけとして、ブームが訪れたと言われています。日本でも2016年頃から、企業でのAIの導入が進み始めたとされています。

 さて、本題に入ります。私が、「AI」の技術的な仕組みを体験してみたいと思ったのは、或る刺激的なニュースがきっかけでした。それは、JALが「レベニューマネジメントシステム(予約状況などに応じてチケットの価格を変えるシステム)」を、50年使い続けた、社員の経験に頼る、旧システムから、スペインに本社を置きヨーロッパを主に世界中に拠点を持つ旅行・観光業向けIT企業アマデウス社製のAIシステム「アルデア」の導入に踏み切り(2017年11月)、大幅な収益改善を図ったことです。約7年の期間と800億円の投資でしたが、2019年3月期には減価償却費(5年)を差し引いても利益が増加する状況、つまり、年間160億円以上の利益の増強が図れたことになります。国際線の輸送能力+7%に対し、座席利用数は+9%、単価上昇は+2%という成果を2018年4-6月期決算〈前年比〉で出したのです。(2018年10月14日 日本経済新聞朝刊、2018年9月1日 日本経済新聞朝刊より)

 このニュースは象徴的な事柄として理解すべきではないかというのが私の考えです。日本経済新聞(2018年7月16日 朝刊)「経営の視点」欄で、「AI時代の事業変革」と題して編集委員の関口氏がこう語っています。「経営におけるAIの活用とは情報システム部門の問題ではなく、経営者自らが過去の作法を改めタブーに挑戦することから始まる」と。

 これから、「AIは未だ勃興期」の時代から「AIによる事業変革期」に向かっていくのではないかとの時代背景が、私をして、「AIの技術・仕組みを知りたい」「AIを体験してみたい」との思いに至らせたのでした。

 こうして見つけ出したのが紹介本です。次項で紹介本の内容を簡単にご説明します。

■         紹介本により「AI」を体験する

 AIについて、私達(除く専門家)は、AI機器に入力(AI機器に向かって一定の動作をする)し、AI機器から出力(入力に対応する結果)をAI機器から得ている事象については、展示場(東京ビッグサイト等)やテレビや新聞を通じて多くの情報を得ています。

 しかし、入力と出力の間の技術的プロセス・仕組み(専門用語では「想起」という)については全く理解できていないのではないでしょうか。

 この「想起」について「体験」させてくれるのが紹介本です。紹介本で体験できるのは、AI全体の中で考えれば、入り口の入り口です。「体験」できるレベルも、紹介本を読む人の高等数学(微分・積分、関数、行列、ベクトルなど)やExcelおよびVBA(Visual Basic for Application)言語によるプログラミング等の習熟度によって、様々と思います。しかし確実に言えることは、「暗闇に光がさす」ことは間違いないでしょう。

 紹介本によれば、AIの研究テーマは、人工知能学会の学会誌に発表されたテーマでは42テーマ有り(2001年~2015年の15年間)、紹介本に記載されています。

 紹介本で「体験」できるのは、次の、42テーマの中の7テーマと42テーマには含まれていない2テーマです。42テーマに含まれる、「ニューラルネットワーク」「ファジィ」「遺伝的アルゴリズム」「探索法」「ゲーム理論」「機械学習」「エージェント」の7つと、それ以外の、「問題解決」「エキスパートシステム」の2つです。各々のテーマの内容については、字数の関係などもあり、省略させて頂きます。

 話は前後しますが、紹介本で「想起」を「体験」できるという事はどういう事かと言いますと、それぞれのテーマについて、「入力」「想起」「出力」を、読者のPC上で実習できる「Excelサンプル・プログラム」を、紹介本指定のURLからダウンロードし、読者のPC上で「Excelサンプル・プログラム」動かしながら、併行的に紹介本を読み、入門的なAIの知識を「体験」することができるのです。

 ご興味のある方は、是非、紹介本とダウンロードした「Excelサンプル・プログラム」と向かい合って下さい。

■         「AI」を「体験」する意義(むすび)

 前項で申し上げましたが、AIを「体験」することは、「暗闇に光がさす」という表現を使わせて頂きましたが、AIがこれからの事業変革の一つのテーマとなっていく時代において、経営者、あるいは経営に係る人々にとって必要なことと思います。「体験」「暗闇に光がさす」ことで、自社或いは外部のAIのSE等の専門家とコミュニケーションをとれるようになります。この事は、自社のAIによる事業変革を成功に導く大きな要因になるのではないでしょうか。

【酒井 闊プロフィール】 

 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。
 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。

  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm
  http://sakai-gm.jp/
 
【 注 】
 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。
 
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■■ 【経営知識】管理会計 管理会計を再び紐解いてみてはいかがですか?


 
 管理会計を学んだことのある人は多いと思います。
 ところが、理屈ばかりで、今ひとつ面白みがない「学問」であると感じた人も多いでしょう。
 ビジネスパーソンは、管理会計を学問と捉えるよりも「経営実務のための経営思想」と捉えてみてはいかがでしょうか?
 ますます、わからなくなった!?
 と、お感じの方は、ぜひ、当ブログを参考にしてみて下さい。
 
■ “真”の管理会計とは何かを初心に戻って見直してみましょう

 管理会計は、私たちに「気付きの機会」を与えてくれる魔法の力を持っています。たとえば、需要予測をして、売上計画を立案したり、営業部門の課題抽出に使ったりなど、管理会計は現場の実務にとても役立ちます。
 一方で、「管理会計は理屈っぽい」「実務とかけ離れている」などと敬遠されがちです。その背景には、管理会計関連書の多くがアカデミックな著者による執筆だからです。経営というのは、泥臭い部分が多いので、現場で苦労している経営者・管理職や担当者の求めているものとは異なるところが多いのです。
 
 筆者は、40余年もの長きにわたって経営コンサルタントとして現場に密着してきました。従来の管理会計がバランススコアカードとか損益分岐点分析とかという経営手法の横割り的な目次構成でしたが、本書は、そのメリットを活かし、かつ利用者が求めている縦割り的な利用法をマトリックスに組み合わせたコンセプトで書かれています。
 
 また、経営コンサルタント団体として最も歴史と伝統のある「日本経営士協会」による、日本を代表する会計学の権威者が培ってきたノウハウを継承して、昨今の経営現場に即する形に管理会計を焼き直しました。その結果、従来の管理会計とは「別物」といえるほど、現場に則した管理会計書になりました。
 
 本書は、「営業・マーケティング編」として記述されていますが、営業職だけではなく、ICTや経営企画などの現場でも役立つ管理会計のノウハウと、自分の仕事に生かす方法を解説した「きょうか書(教科書+強化書)」です。管理会計で「なにができるのか」「どのように取り組むべきなのか」を興味のある項目から調べましょう!
 
目次
 第1章 管理会計を正しく理解する
 第2章 需要予測で売上計画を立案
 第3章 社内データを活用した顧客戦略に管理会計を活かす
 第4章 商品戦略、地域戦略に管理会計を活かす
 第5章 市場戦略に管理会計を活かす
 第6章 温かい管理に管理会計を活かす
 第7章 温かいプロセス管理ができる営業設備
 第8章 管理会計で営業力を向上させる
 

 定価:1,800円(+税) A5判/ページ数 359ページ

 
■ 著者プロフィール

 アメリカで経営学、マーケティングを学び、日本の商社で事務機器、印刷機器の輸出入業務や新製品開発と市場導入などを担当。ニューヨーク駐在所長、アメリカ法人役員などを歴任後、経営コンサルタントとして独立。パソコン揺籃期から中堅・中小企業のパソコン活用の啓蒙、ICT活用による経営戦略の指導など、国内のみならずグローバルなコンサルティング活動を展開。現在、日本のコンサルタントの地位向上、若手育成に力を注ぎ、日本経営士協会会長他、各種の要職に携わってきました。
 ソフトバンク「営業管理職のためのパソコンノウハウ」、秀和システム「ロジカル・シンキングがよ~くわかる本」「クリティカル・シンキングがよ~くわかる本(秀和システム 今井信行著)」、アメリカ・マグローヒル社「アメリカにとって今が対日進出のチャンス」など、著書や論文・寄稿・講演など多数
 
 
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since 1951 特定非営利活動法人・日本経営士協会
 
 日本経営士協会は、戦後復興期に当時の通産省や産業界の勧奨を受け、日本公認会計士協会と母体を同じくする、日本で最初にできた経営コンサルタント団体です。
 
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